すらの部屋

あ、あ、あ、こんにちはすらです

ヨルシカ

こんにちは、お先真っ暗くらくら佐々木蔵之介。どうも。最近めっちゃ寒いですね。気温1桁にもなってきてるし、冬だ。秋なんてなかった。最近忙しくて夜しかゆっくり休めません。夜しか。

 

 

今日はまた僕の好きなアーティストを紹介します。

 

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ヨルシカ

 

 

作詞作曲、ギターのn-bunaさん。

そしてボーカルのsuisさん。

この2人です。

 

n-bunaさんは初音ミクの夜明けと蛍、ウミユリ海底譚で人気のあの人です。

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ヨルシカがどんな曲を書くのか本当にざっくり解説するとテーマは2人の男女。作曲してるエイミー(男)と彼と仲のいいピアノを弾くエルマ(女)。

エイミーは結構変わり者で音楽は偉大だっていう感じの人です。エルマは割と一般的な感じ、なのかな。

男女の話だけどラブストーリーなんてそんな甘いような話じゃなくて人間の内面を表すような深い話、音楽の人生。芸術の人生。

 

彼らのどこに惹かれたのか。

もう全部です。好きなものにおいて好きな所は全部って言い方、盲目的で僕はあまり好きじゃないんですけど、全部好きです。曲ももちろん、その曲のバックグラウンドとか。でも1つだけ挙げろって言われたら価値観です。

僕の価値観はヨルシカで確かな固いものになった、それほど大きく僕の心に影響を与えたアーティストです。

 

まずヨルシカを知るきっかけ。

Twitterで楽器演奏する人をよく見るんですけどその中でヨルシカという名前を何度も見て興味が湧いた所かな。最初は「雲と幽霊」という曲から。

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曲色々載せてくけどもし興味が出たら1番だけでもいいから聴いていってくれると嬉しいな。というか聴いてください。

 

当時は「音が色々あって面白い曲だなあ歌詞も面白いなあハマりそう」くらいに思ってました。でもまだ世界観が掴めてなかったのでその後はあまりなかったです。

 

 

それで1,2ヶ月くらい後かな。YouTubeのオススメのところに代表曲の1つ「だから僕は音楽をやめた」が出てきました。

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お、またヨルシカだ。せっかくだから聴いてみよう。って思って聴いてみました。

 

まず、ピアノがかっこいい。やっぱりピアノがメインの曲は大好物。それに歌詞を見てみると考え方に惹かれる何かがあったんです。音楽に対する価値観みたいなのが。

 

 

こんな音楽ペーペーな奴が何言ってんだって話ですけど音楽って割と神聖なものだと思ってたんですよ。特にピアノとか。だから扱い酷かったり適当にオモチャとして弾いてるのが本当に気に食わなかったり。冒涜だって。そんな時期がありました。今もそうだけど。

作曲者の意図を汲み取ったり、曲に合った情景を頭に思い浮かべながら奏でる、そんな風に思考だけは一丁前だったんです。音楽が全て。

 

 

それに近いものがあの曲の中にあって。

強く心惹かれました。アルバムがもうすぐ発売!みたいに書いてあって。すぐ買いに行きました。初回限定盤。

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これ当時撮った写真なんですけど木箱が特典でついてくるんですよね。特に何も調べずに衝動的に買ったので何が何だか分かりませんでしたが。

木箱の中には写真。手紙。そして歌詞。

写真はフィンランドスウェーデンのもの。

手紙には日記や、自分の考えを記したもの。ちょうどこのブログみたいにね。

 

手紙の内容を見るにエイミーからエルマへ送ったもの。

とある理由で離れ離れになった2人。エイミーがエルマに送った木の箱なんです。旅をしてその旅路で思ったことを書いたり、歌詞にしたり。いわゆる紀行文。松尾芭蕉奥の細道のような。

 

エイミーがエルマに送った木箱を、ヨルシカからリスナーに送った、というこの関係で物語を読むことが出来るということ。物語中でエルマが感じたことを自分達で感じることが出来ること。感情移入しやすくてかなりそのストーリーに潜り込みやすさを増したというか。

最近CDを買わない時代になってるけどCDを買うことの意味を持たせたくれたというか。上手く表現できないけど。

 

手紙の内容に実在の人物から言葉を引用したりする所があるんです。松尾芭蕉や、ヘンリーダーガーとか。

 

中でも僕が惹かれたのはオスカーワイルドという人の言葉。「人生が芸術を模倣する」

僕の解釈、まぁ他の人の解釈でもあるんですけどざっくり。芸術は人生を変える力がある、みたいな意味です。正確には、人生に沿って芸術ができるんじゃなくて芸術に沿って人生ができる。みたいな。ちょっと難しいよね。僕も最初よく分かんなかった。

たまにこの言葉使うんですけど、芸術至上主義ってやつです。

 

松尾芭蕉の「俳諧は三尺の童にさせよ」って内容のブログ、つい最近書いたんですけどこれもヨルシカが言ってました。新鮮な気持ちのうちに芸術をする。人生の賞味期限。

 

ヘンリーダーガーのことも書きました。非現実の王国で。60年間ずっとこもって作品を書き続けた人。創作家として、これが本来のあるべき姿だって。

 

こんな感じに色んな引用があるんです。他にも色んな人が。この引用の広さ、n-bunaさん只者じゃないなと。今まで無かった世界観を教えてくれたり、昔から密かに思ってた価値観を強めてくれたり。深く心に刺さるような。

 

さっき少し話した「だから僕は音楽をやめた」の話。この引用を踏まえた上で話します。エイミーはエルマを題材にした曲をたまに書いてたんです。それが自分のしたいこと、楽しみだったんです。売れることこそどうでもよかった。でもいつの日か音楽なんて儲からない、歌詞なんて適当でもいい、と最初の信念とはずれた心が生まれてきてしまったんです。それは彼の芸術至上主義と大きく違う、美学に反する。三尺の童のような新鮮な気持ちはなくなってしまった。芸術の賞味期限が切れてしまった。彼にとって芸術は人生そのものだったので人生の賞味期限が来てしまった。だから僕は音楽をやめた。そういう話なんです。

 

僕も音楽をもっとしたいなって思うようになったんです。自分の楽しみのために音楽をしたい。音楽さえあればいい。後はどうでもいい。そんな考え方が僕の中に生まれてきました。浪人し始めたばかりの頃。心揺らぐ時。夜になるといつもそんな風に思ってました。今でもたまに。

人生が芸術を模倣する、とまではいかないけど模倣しかけました。それほどヨルシカが与えた影響は大きすぎて。僕の緩い地盤をしっかりと固めてくれたような。今までそんな考えの人に出会ったことがなかったので嬉しかったんです。こうやってブログをよく書くようになったのもヨルシカのおかげって言っても過言じゃないくらいです。何かを生み出すことが楽しくて仕方がないんです。まだ三尺の童のまま。今はヨルシカの模倣みたいだけどいつか自分が創作する側になりたいなって。密かに心の中で思ってます。

 

曲じゃなくて価値観メインの話になっちゃったけど曲もいい曲ばっかです。歌詞も僕のめっちゃ好きそうな歌詞です。って言ってもピンと来ないかもしれないけど本当にいい曲ばかり。

曲もたくさんYouTubeに上がってるのでよければ見てね。僕のおすすめは「靴の花火」です。昔ブログに書いた宮沢賢治よだかの星が少し混ざっているような。

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少し長くなりすぎたかも。まだまだヨルシカの良さ語りきれないけどこの辺で終わりにします。